20240308 改
この稿の参考
採用するなら「この人とならぜひ一緒に仕事をしたいと思える人」を採用すべきです。単に知識や経験がたりないなら「採用後に何とかなる」はずです。「採用後ではどうにもならない」点がないかどうかがポイントです。
要するに「今までの採用ミスから逆算すれば良い」のだと思います。将来、職場の「困った人たち」として退職勧奨をしなければならなくなるような人を採用してはいけないのです。それがどういう人だったかは誰にも経験知があるはずです。
もちろん最初から完全無欠の人はいませんし、誰でも何十年の間の経験を経て人間的にも社会的にも成長し成熟するのですから、採否の観点は「採用時には多少の不足や欠点があっても、採用後の成長や成熟で何とかなるかどうか」なのですが…。
1)相手への気付きと気遣いがあるか…
□ 相手や周囲への気付きや気遣い・気配りがあるかないかは、ほんのちょっとした言葉遣いや態度や表情にあらわれます。自分の気に入らないと挨拶も返事もしなくなる人では困ります。
□ 「マナー」と言い換えて良いと思いますが、相手の人や周囲の人、組織や社会に対する配慮や尊重(リスペクト)が、その人の何気ない言動や態度(瞬間的な表情や反応)に見られるか見られないかです。
□ 要するに「相手」や「周囲」の人たちが眼中にあるかないか、それらへの気付きや配慮が感じられるかどうかです。これからいろんな人と一緒に働こうとしているのに、人への配慮も関心も欠ける人では困ります。
2)常識的なコミュニケーションが成り立つか…
□ 人の話を聴いていない人たち。聞いているように見えても理解していないので、質問と回答が食い違う。「AはBですか?」と聞いているのに「CはDです。」と答える。良く分からない・考えないまま答えようとするので無駄に多弁になる。
□ 言いたいことが伝わってこない人たち。そもそも本人が自分で感じ・知り・思い・考えて言いたいことがあるのか、またそれに基づいて自ら行ったことがあるのか、そしてそれを自分なりの言葉でこちらに伝えようとしているのか…。
□ 話が噛み合わない人たち。上記と共通しますが、聴かずに言おうとする、知らず分からずに言おうとするから、話が噛み合わない。相手の考えと自分の考えを嚙み合わせてより高い視点での合意に導こうとしない。
3)年齢不相応の未熟性(幼児性)をかかえていないか…
□ ものを知らず、経験が少ないのは、新人ならある程度仕方がないし、採用後の経験や学習や成長に期待できる部分が大きいかも知れません。ただし、本人がそれを自覚せず、根本に勘違いをしているように見える人は採用しないほうが良い。
□ 未熟性や発達障害的な問題を抱えているように見える人を、それをオープン(理解し合う)で採用するならそれで良いが、それをクローズ(理解し合えない)ままで採用することは避けるべきです。
□ 要するに「それでもその人を採用するかどうか」は、採用する側の判断と選択の問題です。多少の不安要素があっても「採用後に何とかなる(何とかする)」と言えるなら採れば良いし、そうでないなら採用すべきでない。