20230829 記
出典は「NHK100分で名著ブックス「論語」ほか。コメントは学術的な「解釈」ではなく、筆者の勝手な「連想」です。
1)力不足者、中道而廃 (力足らざる者は、中道にして廃す)
やっぱりどんな仕事でも最終的な成果に結びつけるために継続は「力」なのだろうと思います。「速さは強さ」ですし。一方で「損切り(見込みのないビジネスは早めに見切れ)」という「教え」もありますが(論語には無い?)。
2)人之生也直 (人の生くるや直し)
愚「直」と言われるほど原理や原則や基本に忠実であるほうがかえって「生きやすい」ように思います。プロって「基本に最も忠実な人」であるように思います。だからこそ臨機応変・変幻自在の応用が効くのだと…。
3)君子喩於義、小人喩於利 (君子は義に喩り、小人は利に喩る)
利得より正義。ただし、何が「義」であるかは上から(外から)強いるのでなく、本人自身が自らそう「喩(さと)る」ところ、感じ、考え、信じ、選び、行うところであってほしい。対話を通じてそれを引き出し、共有したい。
4)人不知而不慍 (人知らずして慍(いきどお)らず)
たとえ人が自分のことを知ってくれず、認めてくれず、期待するような評価が得られなくても、自ら善いと信じるところを「慍(うら)む」ことなく行い続けようという意味でしょうか?(陰徳あれば陽報あり?)
5)其恕乎 (其れ恕(じょ)か)
孔子が弟子の子貢に「人としていちばん大切なことは何か?」と問われて答えた言葉。ここでいう「恕(じょ)」人の悲しみや苦しみを、自分ごとのように感受できる心の状態のことだと思います。
6)脩己以安人 (己を修めて、もって人を安んず)
人間としての「修養」を怠らず、人を「安らか」にする人であること。「自己中心」というのは、本来、福沢諭吉の言った「独立自尊」という意味なのだろうと思います。「自灯明法灯明」にも通じるでしょうか?
7)如有所誉者、其有所試矣 (もし誉むる所の者あらば、それ試むる所あらん)
毀誉褒貶は人の世の常…人事評価制度とは「誉める」ことの制度化なのだと思います。ただし、人事制度として「誉める」のは、「処遇」につながるので、「有限の経営資源の適正配分」の側面があり、よく「試す」ほうが良いと思います。
8)六十而耳順 (六十にして耳順(したが)う)
先ずは傾聴し、肯定的に聴き、積極的に聴く。コミュニケーションの基本だと思います。何からでも誰からでも謙虚に学ぶ、われ以外みなわが師と言えるか…孔子でさえ「六十にして…」というのだから、相当以上の修養が必要だと自戒します。
9)人而無信、不知其可也 (人にして信無くんば、其の可なるを知らざるなり)
人と人を繋ぐものは双方向のコミュニケーション(それは単に言葉のやりとりだけではなく、感じるところや思うところの相互交流)と、それに基づく「信頼関係」だと思います。
<追記>以下は論語からではありませんが…